SCOM 2016 から SCOM 2022 へ移行 or アップグレードについて

Last Update: feedback 共有

皆様こんにちは、System Center サポートチームの 佐藤 です。
本日は System Center Operations Manager(以後 SCOM) の新環境への移行やアップグレードについての考え方をご紹介いたします。

まず前提として SCOM の仕様内容について以下記述いたします。

  1. SCOM 管理サーバーのバージョン違いの共存について
     基本的には 1 バージョン前の最新の UR とのみ共存が可能となります。
     参考:共存の要件

  2. SCOM 管理サーバーのシステム要件
     SCOM 管理サーバーにはバージョンごとにシステム要件がございます。
      SCOM 2022 のシステム要件
      SCOM 2019 のシステム要件
      SCOM 2016 のシステム要件
      SCOM 2012 R2のシステム要件

上記ページを参照いただくと確認できるように 2 バージョン 離れていると要件を満たす OS や SQL Server で共有するバージョンがございません。
例)
SCOM 2022 に対応する OS バージョン
 Windows Server 2019 Standard/Datacenter
 Windows Server 2019 Server Core
 Windows Server 2022 Standard/Datacenter
 Windows Server 2022 Server Core
SCOM 2016 に対応する OS バージョン
 Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter
 Windows Server 2016 Standard/Datacenter
 Windows 2016 Server Core

一方、多くのお客様が HW の EOL 対応や減価償却期間を踏まえたリプレース、もしくは Microsoft サポートフェーズを踏まえた移行やアップグレードを検討する場合、新環境は 2 バージョン以上先になると考えております。
その場合 2 段階のアップグレード (例、SCOM 2016 -> SCOM 2019 -> SCOM 2022)することはシステム要件を踏まえると現実的(※1)ではございません。

そのため選択肢としては新規に SCOM 管理サーバーを構築したのちに、監視対象サーバーから旧エージェントをアンインストールいただき、新バージョンをインストールして入れ替えることなります。
アンインストール/インストール方法については下記公開情報をご参照ください。

アンインストール方法の関連情報(SCOM 2016 に関する公開情報)
 Windows ベースのコンピューターからエージェントをアンインストールする
 Upgrading and Uninstalling Agents on UNIX and Linux Computers (UNIX および Linux コンピューター上のエージェントのアップグレードおよびアンインストール)
 Manually Uninstalling Agents from UNIX and Linux Computers
インストール方法の関連情報(SCOM 2022 に関する公開情報)
 検出ウィザードを使ってエージェントを Windows にインストールする
 MOMAgent.msi を使用して Windows エージェントを手動でインストールする
 検出ウィザードを使ってエージェントを UNIX および Linux にインストールする
 コマンド ラインから UNIX および Linux コンピューターにエージェントをインストールする

また新環境を構築することで以下のメリットがございます。
 ・旧環境と併設できるため、エージェント側の状況(監視を停止できる時間)を踏まえて移行できる
 ・アップグレードの場合サポートしていない管理パックが引き継がれるリスクが混在するが、その問題を回避できる
 ・新バージョンでサポートしていない監視対象については、引き続き旧環境で監視できる
   例) SCOM 2022 で監視対象となる Windows のバージョン(※2)は Windows Server 2012 以降/ Windows 10 以降となります。

新環境への移行やアップグレードについてお困りごとがございましたら Microsoft までお問合せくださいませ。

※ 1
OS や SQL Server のバージョンアップや 要件を満たす HW へ移行をすることで実現できる可能性はございます。
※ 2
監視対象の要件

※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。